2010年 12月 21日
鐘岡美心『Dear』@pit北/区域 |
活動名を荒枝志津から改めた鐘岡美心さんのpit 北/区域での『Dear』の公演にご招待して頂いた。
今回は本番は劇場が依頼したカメラマン以外はスチール撮影は不可という事で、当初は観させて頂くだけのつもりだったが、スチールが駄目でもビデオ撮影だったら大丈夫かな?と思い、ビデオ撮影とUSTREAM配信をさせて貰う事になった。
前回のもめん。のライブでUSTREAM配信して以来、今後ライブ撮影する際は可能であれば同時にUSTREAM配信をしていきたいと思うようになった。ちゃんとした機材もなくiPhone1台での配信だし、画質も音質も良いとは言えないし、どれだけの価値があるか分からないが、とにかく個人が、それもiPhone1台で手軽にライブ映像のストリーム配信が出来るという事が感動的で、とにかく価値があろうがなかろうがやってみたいという気持ちが強くある。そして、続けていく事で何か価値が生まれて来たり、発見出来る様な気がするのだ。
もめん。のUSTREAM配信は思ったより画質が良くなかったので、おそらくそれはソフトバンク回線の上り通信速度が遅いからだと考え、『Dear』の配信を思い立って直ぐにUQ WiMAXのモバイルルーターをオーダーした。現在、日本のワイアレス通信サイービスで下り最大40Mbps、上り最大10Mbpsと最も高速なのが、UQ WiMAXだ。
ただし、ベストエフォードなので、最大速度が出る事は先ずない。今までの経験だと、大体最大速度の半分から1/3位の速度が出れば良い方だろう。その点UQ WiMAXの上り最大10Mbpsというのは凄い魅力だった。1/10と見積もっても1Mbpsの上り速度が出る事になる。USTREAM配信のアップロードには充分な速度と言っていいだろう。
しかし、届いたモバイルルーターで通信速度を実測してみて愕然とする事になる。かなり色々な場所で計測したのだが、良くて上り200kbps前後しか出ないのだ。ただし、それでもソフトバンク回線の上り速度よりは速く、USTREAMのテスト配信でもソフトバンク回線よりは画質の良い映像をアップロード出来る事が確認出来た。とりあえずモバイルルーター購入が無駄にはならずほっとしたが、それでも実効速度が最大速度の約1/50というのは低過ぎると思う。UQコミュニケーションズにはもっと頑張って欲しいと思う。
しかし、今回の会場は地下2階にあり、地下1階の鉄製の扉を閉めると地下2階の会場はソフトバンクもUQ WiMAXも圏外になってしまう事が分かり、一度は配信を断念したのだが、扉を避けて壁際の天井に近い位置にモバイルルーターを置くと、地下2階までモバイルルーターのWiFiの電波は届く事が分かり、配信出来ると喜んだのだが、会場直後から配信を開始したら、何と開演前にモバイルルーターがバッテリー切れになり、配信出来ないという残念な結果となった。
携帯電話も、圏外になるかならないかの微妙な場所に置いておくとバッテリーの消耗が激しくなるので、それと同様な事が起こったのだと思うが、それにしてもバッテリー切れになるのが速過ぎたので、何らかの理由で充分に充電されていなかったのかも知れない。もし、配信を楽しみにしてくれた人がいたとしたら大変申し訳ない事をしたと思う。
今後、充電終了後の確認をしっかりすると共に、外部バッテリーのエネループブースターを活用する等して同じ失敗を繰り返さない様にしたい。
掲載している写真は、デジタル一眼のLUMIX GH1で撮影したフルHD動画から切り出したものだ。画素数は約200万画素相当だが、4/3インチの大判センサーらしい描写性で悪くない。こうやって縮小すると、いつも撮影しているEOS 7Dで撮影した写真とあまり変わらないという印象だ。
この方法ならシャッターチャンスを逃す心配もなく、一瞬スチールによるライブ撮影の意義を問われる事になるかと思った程だが、やはり動きの速いカットでは被写体ブレが激しいし、照明が暗いシーンではかなりノイジーでもあり、まだまだデジタル一眼でのスチール撮影の意義を脅かす所までは行っていない様だ。
しかし、センサーの性能が向上し、解像度も4Kになれば、ムービーを撮っておいて、後から好きなシーンを切り出せば、充分写真として通用する時代になるだろう。そうなれば、もうシャッターチャンスを逃す事もない。ずっとシャッターチャンスに拘ってライブ写真を撮って来た身に取っては恐ろしい話だ・・
『Dear』は初演とはかなり内容の異なる作品になっていた。佐々木渉さんによる映像パートが加わった事も変化のひとつだが、それ以上に踊りそのものが大きく変わっている。
余りに変わっているので、豊田奈千甫さんの音楽の印象も初演の時とは異なって聴こえ、公演後に音楽も変わったのかと尋ねた程だが、変わっていないという事だった。踊りが変わると、音楽も変わって聴こえるのだという事は新しい発見だった。
因にlente.の柳本和宏さんも同じ事を質問していたのが面白かった。
初演の『Dear』は鐘岡さんが、敢えて自分の苦手な踊りに挑戦した作品だという印象を受けた。鐘岡さんらしい部分も勿論あったが、今までの鐘岡さんの踊りとは印象が違う振付けの部分が多い作品だったと思う。それは、鐘岡さんにもこういう踊りが踊れるんだという新鮮な驚きでもあったし、鐘岡さんの新たな魅力、新たな可能性を感じさせてくれるものでもあったと思う。
しかし、今回の『Dear』は初演より、かなり鐘岡さんらしさが増しているという印象だった。ただ、従来通りの鐘岡さんの作品というのとも違う。初演の『Dear』にあった新しい要素、余り鐘岡さんらしくはなかった要素を、鐘岡さんが自分の中に取り込み消化して、より熟れた踊りに昇華させたという感じだ。
当然ながら、初演の時より数段良くなったという印象を受けた。公演後鐘岡さんにそう伝えると、本人としてはまだまだ満足していないという事だった。まだこの先があるのかと驚かされると共に、非常に頼もしいと感じた。
鐘岡さんが「これで満足。これでこの作品は完成した。」と思えた時『Dear』はどんな作品になっているだろう。それを観る事が出来る日を楽しみにしたい。
鐘岡美心 公式サイト:http://sewingmachine.jp/
鐘岡美心 公式blog:http://blog.goo.ne.jp/shizuaraki/
今回は本番は劇場が依頼したカメラマン以外はスチール撮影は不可という事で、当初は観させて頂くだけのつもりだったが、スチールが駄目でもビデオ撮影だったら大丈夫かな?と思い、ビデオ撮影とUSTREAM配信をさせて貰う事になった。
前回のもめん。のライブでUSTREAM配信して以来、今後ライブ撮影する際は可能であれば同時にUSTREAM配信をしていきたいと思うようになった。ちゃんとした機材もなくiPhone1台での配信だし、画質も音質も良いとは言えないし、どれだけの価値があるか分からないが、とにかく個人が、それもiPhone1台で手軽にライブ映像のストリーム配信が出来るという事が感動的で、とにかく価値があろうがなかろうがやってみたいという気持ちが強くある。そして、続けていく事で何か価値が生まれて来たり、発見出来る様な気がするのだ。
もめん。のUSTREAM配信は思ったより画質が良くなかったので、おそらくそれはソフトバンク回線の上り通信速度が遅いからだと考え、『Dear』の配信を思い立って直ぐにUQ WiMAXのモバイルルーターをオーダーした。現在、日本のワイアレス通信サイービスで下り最大40Mbps、上り最大10Mbpsと最も高速なのが、UQ WiMAXだ。
ただし、ベストエフォードなので、最大速度が出る事は先ずない。今までの経験だと、大体最大速度の半分から1/3位の速度が出れば良い方だろう。その点UQ WiMAXの上り最大10Mbpsというのは凄い魅力だった。1/10と見積もっても1Mbpsの上り速度が出る事になる。USTREAM配信のアップロードには充分な速度と言っていいだろう。
しかし、届いたモバイルルーターで通信速度を実測してみて愕然とする事になる。かなり色々な場所で計測したのだが、良くて上り200kbps前後しか出ないのだ。ただし、それでもソフトバンク回線の上り速度よりは速く、USTREAMのテスト配信でもソフトバンク回線よりは画質の良い映像をアップロード出来る事が確認出来た。とりあえずモバイルルーター購入が無駄にはならずほっとしたが、それでも実効速度が最大速度の約1/50というのは低過ぎると思う。UQコミュニケーションズにはもっと頑張って欲しいと思う。
しかし、今回の会場は地下2階にあり、地下1階の鉄製の扉を閉めると地下2階の会場はソフトバンクもUQ WiMAXも圏外になってしまう事が分かり、一度は配信を断念したのだが、扉を避けて壁際の天井に近い位置にモバイルルーターを置くと、地下2階までモバイルルーターのWiFiの電波は届く事が分かり、配信出来ると喜んだのだが、会場直後から配信を開始したら、何と開演前にモバイルルーターがバッテリー切れになり、配信出来ないという残念な結果となった。
携帯電話も、圏外になるかならないかの微妙な場所に置いておくとバッテリーの消耗が激しくなるので、それと同様な事が起こったのだと思うが、それにしてもバッテリー切れになるのが速過ぎたので、何らかの理由で充分に充電されていなかったのかも知れない。もし、配信を楽しみにしてくれた人がいたとしたら大変申し訳ない事をしたと思う。
今後、充電終了後の確認をしっかりすると共に、外部バッテリーのエネループブースターを活用する等して同じ失敗を繰り返さない様にしたい。
掲載している写真は、デジタル一眼のLUMIX GH1で撮影したフルHD動画から切り出したものだ。画素数は約200万画素相当だが、4/3インチの大判センサーらしい描写性で悪くない。こうやって縮小すると、いつも撮影しているEOS 7Dで撮影した写真とあまり変わらないという印象だ。
この方法ならシャッターチャンスを逃す心配もなく、一瞬スチールによるライブ撮影の意義を問われる事になるかと思った程だが、やはり動きの速いカットでは被写体ブレが激しいし、照明が暗いシーンではかなりノイジーでもあり、まだまだデジタル一眼でのスチール撮影の意義を脅かす所までは行っていない様だ。
しかし、センサーの性能が向上し、解像度も4Kになれば、ムービーを撮っておいて、後から好きなシーンを切り出せば、充分写真として通用する時代になるだろう。そうなれば、もうシャッターチャンスを逃す事もない。ずっとシャッターチャンスに拘ってライブ写真を撮って来た身に取っては恐ろしい話だ・・
『Dear』は初演とはかなり内容の異なる作品になっていた。佐々木渉さんによる映像パートが加わった事も変化のひとつだが、それ以上に踊りそのものが大きく変わっている。
余りに変わっているので、豊田奈千甫さんの音楽の印象も初演の時とは異なって聴こえ、公演後に音楽も変わったのかと尋ねた程だが、変わっていないという事だった。踊りが変わると、音楽も変わって聴こえるのだという事は新しい発見だった。
因にlente.の柳本和宏さんも同じ事を質問していたのが面白かった。
初演の『Dear』は鐘岡さんが、敢えて自分の苦手な踊りに挑戦した作品だという印象を受けた。鐘岡さんらしい部分も勿論あったが、今までの鐘岡さんの踊りとは印象が違う振付けの部分が多い作品だったと思う。それは、鐘岡さんにもこういう踊りが踊れるんだという新鮮な驚きでもあったし、鐘岡さんの新たな魅力、新たな可能性を感じさせてくれるものでもあったと思う。
しかし、今回の『Dear』は初演より、かなり鐘岡さんらしさが増しているという印象だった。ただ、従来通りの鐘岡さんの作品というのとも違う。初演の『Dear』にあった新しい要素、余り鐘岡さんらしくはなかった要素を、鐘岡さんが自分の中に取り込み消化して、より熟れた踊りに昇華させたという感じだ。
当然ながら、初演の時より数段良くなったという印象を受けた。公演後鐘岡さんにそう伝えると、本人としてはまだまだ満足していないという事だった。まだこの先があるのかと驚かされると共に、非常に頼もしいと感じた。
鐘岡さんが「これで満足。これでこの作品は完成した。」と思えた時『Dear』はどんな作品になっているだろう。それを観る事が出来る日を楽しみにしたい。
鐘岡美心 公式サイト:http://sewingmachine.jp/
鐘岡美心 公式blog:http://blog.goo.ne.jp/shizuaraki/
by ko1kubota
| 2010-12-21 23:20
| Live Photo