2004年 03月 31日
デジタルの利点 |
ライブ撮影、舞台撮影におけるデジタルの利点とは何か?と問われたら、次の二点であると答えるだろう。
1. 高感度域の描写の優位性
2. フィルムチェンジのロスタイムからの解放
1.はもう言うまでもないだろう。昨今のデジタル一眼レフは、標準でISO1600までの高感度撮影が可能なものがほとんどで、更にISO3200相当、ISO6400相当の増感モードまで備えている機種もある位で、非常に高感度撮影に強いと言える。
だが、ISO感度だけで言えば、同等の高感度域での撮影がフィルムでも不可能という訳ではない。しかし、高感度撮影時のフィルムの色再現性は決して良いとは言えない。どうしても高感度になると色域が狭くなり、色乗りが悪くなってしまう。
その点では、デジタル一眼レフに大きな優位性がある。高感度域での撮影時の色再現性が非常に良く、フィルムでの高感度撮影の経験がありデジタルが未経験の人がフィルムのつもりで撮影するとデジタルの高感度撮影の驚くほど鮮やかな色乗りにビックリすることと思う。
また、それだけでなく、同じISO感度であってもデジタルの方がより暗い所を明るく写せるという特性も有り難い。
フィルムの場合は、ISO感度を上げてもある程度暗くなると黒潰れしてしまって写らないのだが、デジタルのイメージセンサーの方がフィルムよりも微弱な光も拾ってくれるので、同じ場所を写してもデジタルの方が黒潰れせずに写せる領域が広く、全体的に明るめに写せるのだ。これも初めて経験するとかなりビックリすると思う。
これだけでも暗所撮影が多い者にとっては、デジタル一眼レフは夢のようなカメラのだが、それ以上に大きな恩恵が2.のフィルムチェンジのロスタイムからの解放だ。
35mmフィルムカメラの場合、36枚撮る毎にフィルムチェンジをしなければらない宿命から逃れることは出来ない。36枚撮ってしまうと巻き戻し、撮影済みフィルムの取り出し、新しいフィルムの装填とどうしても撮影不能な時間が生まれてしまう。
特に僕の場合銀塩一眼レフは別名サイレントEOSと呼ばれた、キヤノンの静音技術の結晶であるEOS 100を使用していたのだが、このEOS 100のサイレント巻き戻しモードは非常に静かで有り難い反面、通常巻き戻しモードよりかなり時間がかかるので、どんなに良いシーンが眼前で展開しても手の出しようのない状態が続く、その巻き戻し時間は本当に地獄の拷問のように長く感じられたものだ。
しかも、この操作を込み合ったライブハウス内で行うのは簡単とは言い難い。裏蓋を大きく開かないとならないし、万が一フィルムを落としてしまったりしたら大変だ。
従って、このロスタイム自体が発生しなくなるだけでも、相当有り難いのだが、利点はそればかりではない。
実は36枚の制限の呪縛は撮影中も撮影者を苦しめる要素になるのだ。
これはライブ撮影よりも舞台撮影の方がより顕著なのだが、撮影中残り枚数が少なくなってくると、心の中で葛藤が始まるのだ。
つまり、このフィルムでどこまで引っ張るのか、それとも早めに撮りきってしまうかという葛藤である。なるべく影響の少ないシーンにフィルムを交換したいという事だ。
引っ張りすぎて大事なシーンの直前でフィルムが終わってしまって、そのシーンを撮り逃したらどうしよう?いっその事、早めに巻き戻して早めにフィルムを交換してしまって、次のシーンに備えた方が良いのではないか?
その考えが頭をつきまとって離れなくなるのだ。安心できるのはフィルムを交換した直後くらいで、10枚も撮るとまた頭の中では、フィルムの残り枚数と今後のシナリオの展開との照らし合わせで一杯になってしまう。
このフィルム交換のタイミングをミスって大事なクライマックスシーンを撮り逃してしまうかも知れないという恐怖から金輪際解放されるというメリットは非常に大きい。
撮影中は余計な邪念を一切排除してステージに集中したいので尚更だ。
デジタル一眼レフの最大の利点は、この撮影する事だけに完全に集中して専念出来るということだと思う。
1. 高感度域の描写の優位性
2. フィルムチェンジのロスタイムからの解放
1.はもう言うまでもないだろう。昨今のデジタル一眼レフは、標準でISO1600までの高感度撮影が可能なものがほとんどで、更にISO3200相当、ISO6400相当の増感モードまで備えている機種もある位で、非常に高感度撮影に強いと言える。
だが、ISO感度だけで言えば、同等の高感度域での撮影がフィルムでも不可能という訳ではない。しかし、高感度撮影時のフィルムの色再現性は決して良いとは言えない。どうしても高感度になると色域が狭くなり、色乗りが悪くなってしまう。
その点では、デジタル一眼レフに大きな優位性がある。高感度域での撮影時の色再現性が非常に良く、フィルムでの高感度撮影の経験がありデジタルが未経験の人がフィルムのつもりで撮影するとデジタルの高感度撮影の驚くほど鮮やかな色乗りにビックリすることと思う。
また、それだけでなく、同じISO感度であってもデジタルの方がより暗い所を明るく写せるという特性も有り難い。
フィルムの場合は、ISO感度を上げてもある程度暗くなると黒潰れしてしまって写らないのだが、デジタルのイメージセンサーの方がフィルムよりも微弱な光も拾ってくれるので、同じ場所を写してもデジタルの方が黒潰れせずに写せる領域が広く、全体的に明るめに写せるのだ。これも初めて経験するとかなりビックリすると思う。
これだけでも暗所撮影が多い者にとっては、デジタル一眼レフは夢のようなカメラのだが、それ以上に大きな恩恵が2.のフィルムチェンジのロスタイムからの解放だ。
35mmフィルムカメラの場合、36枚撮る毎にフィルムチェンジをしなければらない宿命から逃れることは出来ない。36枚撮ってしまうと巻き戻し、撮影済みフィルムの取り出し、新しいフィルムの装填とどうしても撮影不能な時間が生まれてしまう。
特に僕の場合銀塩一眼レフは別名サイレントEOSと呼ばれた、キヤノンの静音技術の結晶であるEOS 100を使用していたのだが、このEOS 100のサイレント巻き戻しモードは非常に静かで有り難い反面、通常巻き戻しモードよりかなり時間がかかるので、どんなに良いシーンが眼前で展開しても手の出しようのない状態が続く、その巻き戻し時間は本当に地獄の拷問のように長く感じられたものだ。
しかも、この操作を込み合ったライブハウス内で行うのは簡単とは言い難い。裏蓋を大きく開かないとならないし、万が一フィルムを落としてしまったりしたら大変だ。
従って、このロスタイム自体が発生しなくなるだけでも、相当有り難いのだが、利点はそればかりではない。
実は36枚の制限の呪縛は撮影中も撮影者を苦しめる要素になるのだ。
これはライブ撮影よりも舞台撮影の方がより顕著なのだが、撮影中残り枚数が少なくなってくると、心の中で葛藤が始まるのだ。
つまり、このフィルムでどこまで引っ張るのか、それとも早めに撮りきってしまうかという葛藤である。なるべく影響の少ないシーンにフィルムを交換したいという事だ。
引っ張りすぎて大事なシーンの直前でフィルムが終わってしまって、そのシーンを撮り逃したらどうしよう?いっその事、早めに巻き戻して早めにフィルムを交換してしまって、次のシーンに備えた方が良いのではないか?
その考えが頭をつきまとって離れなくなるのだ。安心できるのはフィルムを交換した直後くらいで、10枚も撮るとまた頭の中では、フィルムの残り枚数と今後のシナリオの展開との照らし合わせで一杯になってしまう。
このフィルム交換のタイミングをミスって大事なクライマックスシーンを撮り逃してしまうかも知れないという恐怖から金輪際解放されるというメリットは非常に大きい。
撮影中は余計な邪念を一切排除してステージに集中したいので尚更だ。
デジタル一眼レフの最大の利点は、この撮影する事だけに完全に集中して専念出来るということだと思う。
by ko1kubota
| 2004-03-31 19:28
| Camera